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2.ガラスモールド

高精度カメラやセンサー(自動運転用センサーなど)に使われるレンズは、高温でも耐え、吸湿性も少なく、変色や変形も少なく、安定した性能を維持できることから「プラスチックレンズ」よりも性能に優れる「ガラスレンズ」が使われています。これまでガラスレンズは、手間と時間をかけた「磨き加工」により製造されることが多かったのですが、ガラスが柔らかくなるくらいの高温(500~700度くらい)まで熱して、金型の中にガラスを入れて金型によりプレスしてレンズにする、という「ガラスモールド成形法」が使われることも多くなってきました。

これにより、「磨きレス」で様々な形(球面でなく、特殊な形状のレンズなど)が製造できるようになりました。但し、高温のガラスを常温まで冷やすと、収縮するのですが、冷めやすい表面から収縮するため、内部に応力が発生し、レンズが割れたり、屈折率が一様でなくレンズの性能が出せないというトラブルが多く発生します。

そのトラブルを未然に防ぎ、高価な金型の作り直しをせずに、コストと時間を削減するためにガラスモールドシミュレーションシステム「V-Glace」を理研と当社で共同開発し、販売を始めたところ、日本はもとより、欧州やアジアの企業などから多くの引き合いを得ています。プラスチックの成形(200~300℃)と違い、高温での成形になるため、ステンレスではなく高価なタングステンカーバイドでの金型を使うこともあり、試行錯誤の回数を極力減らしたいというニーズも大きく、シミュレーションのニーズは高くなっています。

ガラスモールドシミュレーション「V-Glace」は、特に理研との共同研究を行っていた5年間で集中的に開発し、一昨年から販売を開始しており、ガラスモールド成形における3次元的な現象を本格的に扱うことのできる世界初のソフトウェアとなっています。

現在、国内のカメラメーカー、レンズメーカーをはじめ、車載メーカーや関連企業、またスマホのカバーガラスなどを扱う企業を含めるとかなりの数のお客様から打診をいただいており、最近では海外の企業からの打診も多くなっております。

(2024年2月)